TOEICは、現在、TOEIC Listening & Reading Test と TOEIC Speaking & Writing Tests とに分かれて実施されているが、後者は後から開発されたものであり、ここで言うのは前者のことである。
大学を卒業直後、ある大手企業の社員となった年に初めてTOEICなるものを知り、受けることになった。実はそれまで英検のような語学関連の試験を受けたことが全くなく、その会社が社員を海外出張させる際の基準にTOEICの点数を使うということを知ったのがきっかけだった。
その基準というのは、三か月未満の短期出張の場合には600点以上、それ以上の長期出張の場合には730点以上が必要というものだった。特に海外出張に行きたい気持ちが強いわけではなかったが、もし命じられた場合にも大丈夫なように何とか730点を取っておいたほうが良いと考えたからである。
すると、そこにタイミングを合わせたように、TOEIC関連の英語の教材を売る営業担当者から社内に電話があり、まず無料でTOEIC模試を受けるように勧められたので受けてみた。大学入試までは英語はまあまあ出来ていたので、いくら悪くても500点は取れるだろうとも思っていた。
ところがTOEICのことをほとんど知らずに受けたところ、リスニングは聞き取れず、リーディングでは時間が足りず、結果としては495点。全く準備せずに受けたが、それでも500点も取れなかったのにはがっかりした。ただし、悔しさもあったので、早速その教材を買い、大学の教養学部の時以来の英語の勉強を始めるようになった。普段はVOAニュースが吹き込まれたカセットテープとその原稿を使って自習し、たまに外国人からグループレッスンを受けるというものだったが、出掛けるのが面倒だったのでグループレッスンは2回しか受けなかった。
さて、勉強を始めてひと月も経っていなかったのだが、正式にTOEICを受けた。目標の600点に対して結果は575点だったががっかりすることはなく、その次は600点を取れるだろうと思った。
その約3か月後、8月の終り頃に受けたら、640点となり、当初の目標を達成することが出来たので、次は730点を目標にした。ただし、この頃は頑張れば何とか730点を取れるかもしれないが、800点に達するのは到底不可能に思えた。
その次のTOEIC受験はさらに3年以上後になるのだが、どうしてそんなに間が空いてしまったのか、今は思い出すことが出来ない。ところが、受けてみると予想外に高い点数の760点が取れてしまい、目標をクリアすることとなった。が、ここで次の目標が浮かばなかったので、一旦TOEICの勉強、正確には英語の勉強を中止してしまった。
7年後にTOEICを受けると、670点に下がったが、あまり意欲が沸かず、さらに3年経った頃から思い直して勉強を再開し、目標を、TOEICがAランクと規定している860点とした。その間伸び悩んだりしたが、ある時890点取れてしまった。ここまで来たら、900点を取ろうと思い、2012年の5月には自己最高の935点が取れた。そのままひたすらTOEICの点数を上げる道も選べたが、以前から自分に英会話能力が無いことに気付いており、それからはTOEIC対策は中断し、リスニングやスピーキング能力の向上に焦点を当てるようにした。
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